今回は、他院にて子供の頃に非抜歯で治療済みでしたが、舌癖とリテーナーの使用が不足したことで後戻りしてしまった症例をご紹介します。
日常生活の中で、無意識のうちに歯の間から舌が出ていたり、舌で歯を押し出すような動作を行っていたりすると少しずつ歯が動いてしまいます。矯正治療を行っていても、舌癖によって治療期間が延びてしまったり、今回のように治療終了後に後戻りしてしまう場合もあります。
リテーナーは矯正後の歯の位置をキープし、矯正前の位置に戻らないために装着する器具のことです。リテーナーを継続して使用し、歯並びの状態を保つことが大切です。
リテーナーと後戻りについて詳しくはこちらの記事をご覧ください>>
【初診時の歯並び】

初診時の写真をみると、正面から見た写真は一見綺麗な歯並びに見えますが、左右から見ると、上下の前歯が前方に突き出ていることがわかります。いわゆる口ゴボの状態でした。この方の様に、歯がガタガタしているというわけではないのですが、口元が突出していることが気になるというご相談を最近多く受けるようになってきました。
上下の前歯が突出していることで、上下の歯の間に隙間もできていました。
【矯正治療中の経過】
歯を収めるスペースを確保するために、上下左右の4番目の歯を計4本抜歯しました。

抜歯後、上下両方の歯にセルフライゲーション型セラミックブラケット装置(デーモンクリア)を装着し、突出している歯を奥に引っ込めるように配列していきました。
突出していた歯が引っ込んだことで、上下の突出と隙間が無くなり、口元をすっきりさせることができました。
人の歯は経年的に移動するため、歯の移動を最小限にとどめられるよう、矯正治療後はリテーナーをなるべく決められた時間に装着することをお勧めしています。
●主訴
矯正治療した歯並びが戻ってしまい、口元の突出感・かみ合わせが気になる。
●診断名あるいは主な症状
上下顎前突
●年齢
16歳8ヶ月
●治療に用いた主な装置
セルフライゲーション型セラミックブラケット装置(デーモンクリア)
●抜歯部位
上下左右の4番目の歯を計4本抜歯
●治療期間
1年5ヶ月
●メンテナンス頻度
月1回
●治療費用(税抜)
約800,000円(2008年2月時点)


