矯正治療とマイクロインプラントの関係

「矯正治療」というと、マウスピース型カスタムメイド矯正歯科装置やブラケットのイメージを持たれる方も多いと思います。特に最近では口ゴボ>>に関するご相談も多く、マイクロインプラントと矯正を一緒に行う症例も増えていますので特集を組んでみました。当院では、歯並びの状態などを総合的に判断し、「マイクロインプラント」を使用することがあります。

あまり耳慣れない「マイクロインプラント」と最近よく耳にする「口ゴボ」。

この2つの関係について詳しく掲載していますので、気になる方は読み進めていただけたらと思います。

横顔(Eライン)が整っている 口ゴボ(口元が前にでている)

マイクロインプラントとは何か・使用目的

マイクロインプラントは、別名「ミニインプラント」「マイクロインプラント」「マイクロスクリュー」と言われます。呼び方は歯科医院によってさまざまです。主な目的は、歯を効率的に動かしたり、よくない歯の移動を防止するために使用します。

当院では、精密な検査を行った後、総合的な視点から歯並びや骨格を見極め、マイクロインプラントを使用するか否かを決定していきます。矯正治療を行う歯科医院であっても、マイクロインプラントを使用するところは少なく、歯並びを改善しただけで、矯正治療を終了するというケースも多くあります。

いくら歯並びをきれいにしても、口ゴボ状態(口元が前に出ているいわゆる「口ゴボ」状態)では矯正治療は終了したと言えません。

矯正治療のマイクロイプラント  口蓋側に埋入した例
 口蓋正中に埋入した例
 頬側に埋入した例

※マイクロインプラントは治療終了後に外します

使用するマイクロインプラントについて

マイクロインプラントは入れる位置により、長さや太さを分けて使用します。お口の中はとても繊細なため、長いマイクロインプラントを入れてしまうと粘膜を傷つけてしまうなどのリスクがあります。また、骨の状態を見極めて使用しないと正しい歯の移動を期待することはできません。

素材は「チタン」という素材を使用します。インプラント治療にも使われているものと同じ安全性の高い素材です。

 

マイクロインプラント埋入の流れ

マイクロインプラントを歯茎に入れる時は、局所麻酔を行います。埋入時の痛みはほとんど感じる方はいませんが、埋入後に違和感を感じる方はいます。しかし2〜3日で慣れる方がほとんどです。

最初の処置に必要な時間は、1本あたり20〜30分程度です。埋入後、2〜3日は刺激を与えないよう、歯ブラシを使っての歯磨きは避けていただきます。腫れもなく、問題がなければ通常どおり歯ブラシで歯磨きをすることができます。

【30秒動画】マイクロイプラントによる犬歯の移動例はこちら>>

今回は「マイクロインプラント」とは何か?その正体について、記載をいたしました。

次の記事では、「マイクロインプラントが必要な方」について、詳しく掲載していきたいと思います。お楽しみに。

 

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