今回の患者さんは臼歯部鋏状咬合(はさみ状咬合)を伴う上顎前突と診断し、矯正治療を実施しました。
鋏状咬合(はさみ状咬合)とは上の歯が外側に出てしまうことで、はさみの様に上の臼歯と下の臼歯が噛み合わせた時にすれ違ってしまう状態を指します。
今回の症例の場合、臼歯部鋏状咬合(はさみ状咬合)のため、以下、初診時の歯並びの○をつけた部分を指します。
また、上顎の前歯が飛び出しており、出っ歯の状態でもありました。
【初診時の歯並び】

【治療経過】
まずは、上顎に咬合挙上板と下顎にバイヘリックスを装着しました。
噛み合わせが深く、上の歯で下の歯が隠れてしまっていますが、咬合挙上板を装着すると上の歯の裏側にある床の部分に下の前歯があたり、噛み合わせが深くなることを改善します。
下顎に装着したバイヘリックスは臼歯部鋏状咬合(はさみ状咬合)となっている臼歯のすれ違いを改善するために装着しました。

次に上顎遠心移動装置を上顎に装着しました。
こちらの装置は上顎犬歯と臼歯に装着し、犬歯から臼歯を、まとめて後方へ引く力が働きます。
これにより、上顎前突(出っ歯)の状態を改善していきました。

その後、クリアブラケットを装着し、歯並びを整えていきました。
非抜歯で約1年7ヶ月かけて歯並びを整えていきました。


噛み合わせも上顎前突(出っ歯)も改善されました。
初診時に食べ物が噛みにくいとおっしゃていたので、これからは食事を楽しんでいただけることを願っています。
●主訴
噛みにくい
●診断名あるいは主な症状
臼歯部鋏状咬合を伴う上顎前突
●年齢
12歳1ヶ月
●治療に用いた主な装置
クリアブラケット
バイヘリックス・咬合挙上板
上顎遠心移動装置
●抜歯部位
非抜歯
●治療期間
約1年7ヶ月
●メンテナンス頻度
月1回
●治療費用(税抜)
約800,000円(2013年9月時点)
